拝観者を優しく包み込む日本一の千手観音~素敵なシーン・ウォッチングFILE61~
いつの世も災難は存在します。人々が幸せで平穏な暮らしを望んでいても、何かしら困難な出来事は起こります。現在の最たる災いはコロナ・ウィルスです!コロナ禍の大惨事が始まって早1年と数か月、まだまだ終息には至っていません。世界の各地でたくさんの人々が、困り果てています。それでも私たちは、この困難に打ち勝たなければならないのです。そんな時に行きたいなと思った場所がありました。
今回の素敵なシーン・ウォッチィングは、見ているだけで温かみを感じる焼津の大覺寺全珠院にある千手観音像です。
千手観音の手が沢山あるのは、多くの迷える人々を救うために変身した観音様の一つのお姿であると言われています。そのお姿は見る者を圧倒する迫力があります。特に美しさも兼ね備えた黄金色に輝く大覺寺全珠院の千手観音像は、見るだけでも有難さが伝わってくるまるで生きてらっしゃるかのような魅力がありました。
平成十五年(2003) 大覺寺全珠院の本尊となった千手観音像は、著名な大仏師、渡邊勢山氏が10年がかりで樹齢三百年~四百年の木曽ヒノキを使って造仏。それまでは京都三十三間堂の丈六千手観音が日本最大のものでしたが、像高4.2メートル、台座を含めると高さ7メートルになる大覚寺千手観音像が造仏され、大仏様式でつくられた千手観音として実に750年ぶりに日本一になりました。
千手観音という事で千の手があるのかという事ですが、胸の前で合掌した2本の手はお参りされた方の願いを“受け止める手”、周りに広がる40本の手は、その願いを聞いて“救いの(背中を押す、救いあげる)」手”になります。大覺寺全珠院の観音像は大きさという迫力の魅力ももちろんですが、正面から見上げた観音様は,参拝者を優しく包み込む不思議な感覚を感じさせてくれます。実はこれには理由があって観音様の大きさは‟赤ちゃんがお母さんを見上げた時に見える大きさと同じ比率“に設計されているからなのです。
現在はコロナ禍の為、団体での参拝はできなくなっていますが、従来は年間10万人が訪れる人気のお寺なのです。
㊟ 今回の全ての撮影に関して許可を頂いて撮影しております。お参りの際は、感染対策のためHP、SNSにある「お参りに関しまして」をご覧ください。また法要などでお休みの場合もありますので併せて㏋もご確認ください。
http://daikakuji-zenshuin.jp/