2020年の素敵なシーンウォッチング FILE41

素敵なシーンウォッチャー3号 樋口直孝が選ぶ「2020静岡の素敵なシーン ベスト1」は? 

本拠地の牧之原・相良から蛇行しまくる細い大井川沿いの山道を、トラックの様なロケ車に乗って揺られること2時間。グッタリしながら辿り着いた寸又峡に架かる「夢の吊橋」は、下調べしたWebサイトの写真より何倍も美しい姿をした秘境の金門橋。特に橋の下を流れる川はおとぎの国のクレヨンで描いた様な青色で、底の見えない水面は美し過ぎて恐怖を感じるくらい素敵でした。

そんな浮世と現実の狭間に架かる夢の吊り橋を、左右にブンブンに揺らしながら進んで行く素敵なシーンウォッチャー1号ことこの番組のプロデューサーの姿に、尊敬の念と半ば呆れた気持ちが同居して、胸が詰まりそうなったのを覚えています。僕も真似して先を急ぐと吊り橋の真ん中で滑って転倒!あわや手に持ったビデオカメラが・・・何とか手を放さず持ちこたえましたが、その後も304段の歩幅の狭い階段を登ったり、霜で滑る急な坂道で撮影したりと、まさか早朝6時に『SASUKE』をするとは夢にも思いませんでした。

後でわかった事ですが、プロデューサーが僕たちを待つことなくガンガン行っていたのは、橋の向こうのトイレに行きたかったからだそうで、それを知った時にはなんともやり切れない思いと疲れが残りました。だからなのか、その後の寸又峡温泉は言葉で表せないくらいの夢心地で、夢の吊橋の「夢」とはそう言う意味だったんだぁと理解しました。そんなこんなで僕のベスト1位は、極寒の寒風荒む中で取材した第5回の寸又峡です!

素敵なシーンウォッチャー2号 佐伯進が選ぶ「2020静岡の素敵なシーン ベスト1」は? 

昨年30回を超える静岡各地の取材をさせていただき、静岡の山あり海あり畑や山林、名所旧跡、秘境に商店街、名物に七不思議・・・静岡は魅力あふれるワンダーランドです。思い返すと西は浜名大橋、東は相模湾、北は葵区、南は南伊豆まで車や時にはフェリーで現地に赴き、名物を食してその地の恵みを感じる幸せを堪能できました。

そんな中で、一つだけ選ぶというのは些か申し訳ないというか、残酷というか選びきれないというのが本音です。しかし、それを踏まえて選んだなら、23回目の「女神を祭った西伊豆雲見、烏帽子山の絶景」が僕個人のNO1です。

 理由は、もう一度行ってみたいから!清水港から駿河湾フェリーで土肥港まで40分。そこから西伊豆、松崎町雲見温泉まで車で約40分。海岸から地殻変動でマグマが隆起した標高162メートルの低い山が烏帽子山で、この山には雲見浅間神社があり、山自体がご神体の役割を果たしているのです。山の頂から、西伊豆の海岸線の絶景を見ることが出来ます。ただし、この絶景は烏帽子山の頂上に登らないと見ることはできません。300段以上はあるだろう細かく刻まれた幅30センチの石段を登ると中腹にある拝殿と中の宮(女宮)に出くわします。そこからは30分ジグザクの切り返しの山道を歩き急勾配を登山すると、畳一畳程度の足場しかない展望台に到着。

 展望台からの景色は絶景というほかありませんでしたが、取材した昨年の8月はコロナ禍での取材であり、正直、眼下の絶景に心が追い付けない晴天な心持ではなかったのです。だから、もう一度、澄み渡った気持ちでこの風景を眺めたい!そう思わせてくれる西伊豆の絶景を見た回が、僕の素敵なシーンNO1なのです。

シーンウォッチャー1号 田中徹が選ぶ「2020静岡の素敵なシーン ベスト1」は?

11月~12月、4週にわたってお届けした「祝!日本遺産に選ばれた弥次喜多道中、藤枝市の足跡を辿る」は、初めての“シリーズ物“で、さらに”歴史探訪“ということもあり取材段取り担当の私は「宇津ノ谷峠」「岡部宿 大旅籠柏屋」「大慶寺 久遠の松」「千貫堤 瀬戸の染飯」の下調べ、加えて藤枝市から各取材地をご紹介いただける案内人の方々を事前に訪ね、いつもより入念なロケハンに力を入れました。中でも「宇津ノ谷峠」の回では、旧東海道・蔦の細道の2つの峠越えを一緒に歩いてくださった岡部町観光ボランティアの会、高田絋宇さんには大変お世話になりました。

ご高齢にもかかわらず、軽快な足取りでどんどん山道を進んで行き、各所で丁寧な説明をしていただきました。さらに道中、観光に訪れるツーリストの安全や快適さ考えて、歩道のひび割れ、崩れそうな崖や滑りそうな場所を入念にチェックされている細やかな気遣いには驚き、私が携わっているイベント業務の参考にさせてもらいたいと感じました。また日本遺産になったことを誇りにこの場所を末長く守っていこうとする姿に心を打たれ、そう簡単ではない観光ボランティアの仕事を支えているバイタリティと体力に驚かされました。

取材当日はご一緒できませんでしたが、後日、動画・ウェブサイトを見てもらいに再び訪れた際には「素敵な映像です!こんな資料が欲しかったのです。」と喜んで頂き、高田さんの笑顔でこちらも幸せな1日となりました。一期一会、高田さんと2度にわたり待ち合わせした道の駅は、私の小さな“裏・静岡の素敵なシーン”です。ということで、1号が選ぶ「2020 静岡の素 敵なシーン ベスト1」は取材の前後も思い出深い「祝!日本遺産に選ばれた弥次喜多道中、藤枝市の足跡を辿るVOL.1 宇津ノ谷峠」です。

追伸 高田さん、取材当日見事に転んでしまいました!転ばぬ先の杖、いろいろ教わったのにすみません。

第5回 寸又峡温泉・夢の吊橋
ロケの様子はこちらをチェック
第23回 西伊豆雲見・烏帽子山
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第33回 宇津ノ谷峠・蔦の細道
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2020静岡の素敵なシーンBEST3

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