明太子界の革命児、めんたいパーク伊豆は想像以上の楽しさだった!~素敵なシーンウォッチング108
静岡の素敵なシーンを探して県内を彷徨い走るシーンウォッチャーズの軌跡も、この4月で3年目に突入しています。取材車の走行距離もまだ地球一周には及んでいないはずですが、それでもタイヤは急な坂を登れないくらいに摩耗し、交換が必要になるくらい距離は伸びています。そんな静岡の道路を走り続ける日々の中でも、伊豆縦貫自動車道はこれまで何度となく利用してきた道です。実はこの道を走ると、遠くからでもわかる白い建物の上に乗った赤くてコロンとした大きな不思議なオブジェが否が応でも目に入ります。
今回の素敵なシーンは、伊豆縦貫自動車道・函南塚本インターチェンジを降り約1分。以前から気になっていたかねふくめんたいパーク伊豆です。
この施設は、明太子をテーマに様々なアプローチがなされ、出来立て明太子の直売所やフード・コーナーはもちろん、製造工程が見られる工場見学から明太子に関する様々な知識が楽しく学べる展示コーナー、ゲームコーナーなど、入場して初めてわかる怒涛の明太子エンタメ?が楽しめるアミューズメント・パークだったのです。ちなみにあの不思議なオブジェは‟タラピヨ”という名前の明太子のキャラクターで、駐車場にはモルタルボードを被ったタラコン博士がお出迎えしてくれます。
しかしなぜにこの静岡・函南に明太子専門テーマパークがあるのでしょうか?辛子明太子といえば福岡県博多の特産品として広く知られているはずですが、なぜなのかを店長の渡辺雄太さんに伺いました。
「2018年12月にオープンした伊豆店は5店舗目になります。他に茨城県の大洗町、愛知県の常滑市、神戸市三田、そして昨年、滋賀が出来て、この4月に群馬が開設されます。それぞれにカラーの違うめんたいパークがあり、明太子のおいしさ、またキャラクター化することでお子様から年配の方まで、幅広く明太子の魅力をお伝えするのがコンセプトです。その中で、この函南の施設は地元の方々が親戚に持っていくお土産や夕飯のおかずに使ってもらえる直販所として、また函南町は“伊豆の玄関口”として観光のお客様がいらっしゃいますので、その延長として足を運んでいただきたいと考え、このめんたいパーク開設に至りました」
めんたいパーク伊豆の素晴らしさは、先に軽く説明しました誰もが楽しめるテーマパークということなのですが、実はこれでは説明不足なので改めて細かく説明させていただきますと、重要なポイントは入場無料ということです。なかでも‟つぶつぶランド”という明太子を楽しく知ってもらうための仕掛け満載のコーナーには、明太子の基礎知識や豆知識などの展示に加え明太子をより知ってもらう為のアニメーションまであり、オリジナルのバーチャル釣りゲーム、だまし絵や写真コーナー、ジグソーパズルや神経衰弱が遊べるゲーム機など、盛りだくさんのサービススペース(もちろん全て無料)になっているのです。ここまで明太子を掘り下げて主役にしてしまうアイデアの凄さには脱帽です。さらに2階には‟タラピヨ・キッズランド”という広大なキッズ・コーナーがあり、ボルダリングや富士山滑り台、プレイマットなど、明太子がなくても子供たちが涙ちょちょ切れるくらいに歓喜の声を上げて喜ぶ遊具たちが待ち受けています。さらにテラスがあり、富士山を見ながら、フード・コーナーで購入した明太子がぎっしり詰まったジャンボおにぎり(コンビニおにぎりの約2倍の大きさ)を親子で頬張ると「癒しの宝石箱やー」と唸ってしまうのでした。
しかし忘れてならないのは、明太子自身のことです。施設の入り口を入った瞬間、鮮明な明太子色のビビッド・レッドの配色が目に飛び込んできて気持ちが盛り上がります。そして工場見学の最大の魅力の1つが試食やお土産ですが、入ったすぐの場所に施設内で作られた出来立ての明太子を試食出来るコーナーが設けられているのです。スプーンに乗ったプリプリの新鮮明太子は絶品で、一口でやられてしまいました!お土産コーナーもバラエティーに富んだセッティングで、心憎いおもてなしにしばし無口になって明太子を舌だけではなく心で感じてしまったのでした。
今回の素敵なシーンは、伊豆の温泉にも負けない新たな癒しスポット‟めんたいパーク伊豆”の味覚だけでなく、五感にアプローチしてくる明太子の存在感です。