太陽を追いかけるように向きを変える夏の花‟ひまわり“の不思議~素敵なシーン・ウォッチングFIEL73

夏を象徴する花と言われたら、やっぱり‟ひまわり“ですよね。小学生の頃、夏休みの宿題に‟ひまわりの成長日記”を付けた人、多いのじゃないでしょうか。

太陽を象徴する花とも言われ、黄色く大きい花は多くの人の目を惹きつけます。ひまわりはキク科の一年草の植物で、花は観賞用で種は食用となります。漢字にすると向日葵と書く場合が多いですが、日廻りや日回りと表記されることもあります。また、ニチリンソウ(日輪草)、ヒグルマ(日車)、ヒグルマソウ(日車草)、ヒマワリソウ(日回り草)とも呼ばれ、英語はサンフラワー、フランス語ではソレイユとも呼ばれて、歌のタイトルになったりします。

このひまわり、和名の由来は太陽の動きにつれてその方向を追うように花が回ると言われたことからで、撮影に訪れたひまわり畑も文字通り、太陽の出る東方向に向いていました。太陽を追いかけるこの動きは、生長に伴うものであるため、実際に太陽を追って動くのは生長が盛んな若い時期だけだそうです。若いひまわりの茎の上部の葉は太陽に正対になるように動き、朝には東を向いているのですが夕方には西を向き、夜明け前にはふたたび東に向きます。この運動はつぼみを付ける頃まで続くのですが、つぼみが大きくなり花が開く頃には生長が止まるため動かなくなるそうです。

実はこの動き、花が動いていると思っている人が多いようですが、このメカニズムに関係しているのは花ではなく茎なのです。ひまわりの茎にあるオーキシンという成長ホルモンは、太陽の光に大きく影響されます。このオーキシンは光が当たらない側に多く集まり、濃度が高くなると茎が伸長します。つまり、太陽の光が当たらない側の茎は、当たっている側の茎より伸びやすいということで、光が当たっていない側の茎が伸長すると、自然にひまわりの花は太陽のある方角に曲がるのです。

このように太陽に合わせて花の向きを変えることで、成長期のひまわりは葉に効率よく太陽の光を浴びて栄養分を作ることができるのです。実に不思議な花ですよね!

さて、そんな不思議な動きをするひまわりには様々な伝説があります。そのひとつを紹介させてもらいます。ギリシャ神話のお話です。太陽の神アポロンに恋した海竜王オシアナスの清女(ニンフ)のクリチアは、アポロンが進む跡を立ちっぱなしで9日間見つめ続け、とうとう一茎のひまわりになってしまったと言います。そこからひまわりの花言葉が、「憧れ」「あなただけを見つめる」「悲哀」となったのでしょう。

今回の素敵なシーンは、夏の花‟ひまわり“にフォーカスしました!

夏の花と言えば‟ひまわり”でしょう!
黄色の花びらが夏をより美しく彩ります
太陽を追いかけるように咲く向日葵
正々堂々と咲くひまわりの潔さに惹かれます
実は花が動いているのではなく、茎の成長が影響しているのです
太陽を追いかけるひまわりの群団
新型コロナウィルスの為に、昨年からひまわり畑が消えているそうです…見学者が来て密になるため…
「コロナウィルスなんかに負けないぞ」と言わんばかりに咲き誇るひまわり!
来年こそはあちこちでひまわり畑が見れると良いなー
夏が終わるころには種がびしりと詰まってきます