流れ落ちる滝のしずくが作り出すマイナスイオンが心地よい不動の滝~素敵なシーン・ウォッチングFIEL68

 静岡は‟水の王国“と例えても過言でないくらい豊富な水源があります。南アルプス山系を始め、富士山に降った雨水が地下水と地表水に分かれ、様々な過程を経て川を作り海に流れ出します。そんな過程の中間に位置し、これからの暑いシーズンに魅力が倍増するのが滝です。

 今回の素敵なシーンは、豊かな水が作り出す天然の癒し空間、神秘の滝と言われる不動の滝を紹介します。

 奥大井県立自然公園内、大井川鉄道下泉駅から下泉河内川に沿ったハイキングコースの終点にあり、手軽に行ける憩いの場として地元に人に限らず、夏のシーズンや秋の行楽には賑わいを見せます。滝に続く道は整備されているものの段差があり、歩いていると汗ばんで来ます。ですが、滝に近づくに連れて山の木々たちが作り出す空気が濃くなり、加えて自然のクーラーのスィッチが入ってひんやり度がアップする為、快適なハイキングが楽しめます。

 駐車場から写真を撮りながら歩くこと10分程で滝に到着。整備された道とは反対に、原生したままの木々に囲まれて流れ落ちる落差45m、幅10m水量豊かな不動の滝は、太古の風情を今に伝えていました。目の前まで近づいて、滝が出すマイナスイオンが炸裂している中に身を置いていると、身体全体が軽くなっていく錯覚を覚えました。遠い昔から人々はきっと、暑い季節に涼を取りにこの滝に訪れたのでしょう。

これからのシーズンに人気が高まると書きましたが、この滝と対峙していると今のシーズンだけでなく、四季の表情を見てみたくなりました。縛れるような極寒の季節、この滝はどんな表情を見せてくれるのでしょうか。‟ゆるぎない滝“と名付けられた所以を知りたくなりました。

マイナスイオンがいっぱいの癒しの空間
駐車場から歩くこと数分で到着できます
清流を辿るハイキングコースの先に滝があります
苔生した古木や岩がお出迎えしてくれます
滝の途中にある社で安全祈願
滝までの道のりもショートトリップが楽しめます
山に染み込んだ一滴の雨がやがて海へと辿り着きます
気軽なハイキングですが、景色は本格的です
滝の間近まで近寄ると涼が一層増します