素敵なシーンウォッチング FILE09 〜牧之原台地〜

今回の「ラジオで見る静岡」は、牧之原台地をお送りします。牧之原台地または牧ノ原台地(まきのはらだいち)は、静岡県中西部、遠州地方南東部にある台地で、大井川下流域と菊川に挟まれた洪積台地です。現在の島田市、牧之原市、菊川市にまたがっている自然豊かな恵みの台地です。

江戸時代までは、麓の村(現在の大字)の入会地、いわゆる草刈り場であり、未開拓の原野が広がっていたそうです。定かではありませんが、牧之原台地という名前は、牧場があったことが地名の由来とされています。

この周辺の歴史は明治期に大きく変化します。国から幕臣や川越人足に多くの土地が払い下げられるのですが、元の入会地を利用していた住民との間に紛争が多発します。また台地ということで、農業用水も潤沢になく開墾には苦労しますが、農民らによる絶え間ない働きにより茶園開墾が進み現在の大茶園が形成されていきました。 

戦後も慢性的な水不足は続き、茶園で不可欠な農薬の散布などに必要な水の確保にも苦労がありましたが、1978年より国営牧之原農業水利事業が始動。大井川の長島ダムを水源とし導水路を経て、牧之原揚水場から配水する工事が進められた結果、台地上に樹枝状に広がる80km余りの幹支線水路が1996年に完成したのでした。 

牧之原台地の北端部の標高は270m、南端部の標高は40-50m。全長は約25km。北側から南側へかけて緩く傾斜している樹枝状の地形であり、幹となる台地のほかに、東方と南東方に支脈となる台地が延びています。遠州灘の温暖な気候と標高差のある台地の特性からお茶栽培が進められました。

この牧之原台地はそういった自然に恵まれた地形から静岡県有数の茶産地になったのです。陽当たりがよく水はけの良い赤土の弱酸性であるため、お茶の葉肉が厚く成長し静岡県内でも早場所の茶園として名を馳せています。そしてこの葉肉が厚いお茶は普通の煎茶より強く蒸すことがでるため、深蒸しという製法が用いられ、まろやかな美味しさが一段と冴える仕上がりとなっています。

牧之原台地の上のお茶畑1
牧之原台地の上のお茶畑2
台地の急な傾斜
青々としたお茶の葉
そそり立つ壁のような牧之原台地

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