素敵なシーンウォッチング FILE17 〜こんなところに怪しい空港が?!三保飛行場!〜

平成25年に富士山世界文化遺産の構成資産に登録され、天女が舞い降りたという伝説がある三保の松原から車で10分くらいの場所に、セスナかヘリコプターぐらいしか使えない小さな飛行場があります。滑走路は長さ500m、幅20mという、プライベート・ジェットでも離陸は無理なコンパクト・サイズの飛行場で、知る人ぞ知る存在のカルト空港と言っても過言でない…怪しさ満載の飛行場が三保飛行場(みほひこうじょう)です。

三保飛行場は、静岡県静岡市清水区三保にある飛行場で、空港法の分類では場外離着陸場(場外離着陸場(じょうがいりちゃくりくじょう)とは、国土交通大臣の許可を受けた空港とその他の飛行場(空港等)以外の航空機の離着陸場のことである)に分類されています。場外離着陸場と言ってもさまざまなものがあり、伊是名場外離着陸場やかつての調布飛行場のような軽航空機の離着陸が可能で、当該離着陸場で航空事業が行われている飛行場類似のものから、グライダーの滑空場、病院や発電所内に設置されているヘリパッド、災害時やドクターヘリによる急患搬送で使用される学校のグラウンドや駐車場等も場外離着陸場なのです。厳密には、主に災害時に使用され、平時は別の用途で使われる学校のグラウンドや駐車場等は、防災対応離着陸場と呼ばれており、使用に当たっては、事前に所轄の空港事務所に航空機の使用申請を行う必要があり、申請を受けた航空機しか使用できないというものでした。では、この三保飛行場はどうなっているのか?と興味をそそられたので静岡の飛行連盟に問い合わせたところ「近年、飛行機の離発着はなく直近の飛行履歴はわからない」とのことでした。

 少しどころではなく、寂れて朽ち果てそうになっても、その存在感を絶やさない小さな飛行場。1968年2月に、災害救助以外の目的では使用しないという条件つきで使用許可を受けてから早52年!風雪と共に過ごしたその長き歳月の歴史こそが、素敵なシーンなのです。

有名な三保の松原の近くに不思議なスポットがある
雑草と砂に覆われた滑走路
消えかけたアスファルトの白線が時の経過を物語る
遠くから建物のように見えたのは献血の車だった
このバスは現在、飛行場の管制塔として現役である
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