小国ことまち横丁~懐かしいあの頃の香りが残っている横丁があります。~ 素敵なシーンウォッチング ファイル56~
横丁とは、表通りから横に入った道筋のこと。路地が横丁となっていることもあり、ほぼ同意語で用いられますが、路地は人家の間でほぼ居住者しか通らない極端に狭い道も示すのに対し、横丁はお店が立ち並び、ある程度の道幅がある道筋のことを言います。
今回の素敵なシーンは、小國神社参道の大通りから横に入る一角に興味惹かれるお店が立ち並んでいる「小國ことまち横丁」です。
「小國ことまち横丁」を説明させていただく前に、遠江國一宮、森町の小國神社について少し解説させていだきましょう。小國神社の御祭神は「大己貴命(おおなむちのみこと)」で、一般的には大黒様と表記されますが、時に大国様(だいこくさま)と表記することもあります。一般には「大国様」 の名前で親しまれていて、有名な神話「因幡の白うさぎ」で赤裸のうさぎを助けられたのもこの神様なのです。森町は、小國神社をはじめ遠州の小京都とも称される歴史ある小町で、美しく彩り鮮やかな四季折々の風景が観光客の目を楽しませてくれます。
さて、本題に入りましょう。「小國ことまち横丁」は2008年にオープンしたグルメ街道ならぬグルメ広場です。2017年には敷地内に「ことまち夢小径」も誕生し、子供からお年寄りまで、小國神社参拝のあとにゆっくりできる憩いの場所なのです。
横丁内には森町の老舗茶問屋「ヤマチョウ本店」をはじめ、生地を自然発酵させて昔ながらのつくり方によって生み出されるカリン糖を置いている「隠れ河原のかりん糖」、抹茶スィーツやピザ・パスタが楽しめる「ことまちカフェテリア」ほか数店舗が営業中。その中でも、ことまち横丁・元気印NO1の異名を取る名物店長・林真彦さんが手腕を振るう「茶寮 宮川」は、横丁で見逃せない存在です。壁一面を占めるお箸コーナーの他、豆皿や御朱印帳、ヤマチョウのお茶を使ったオリジナルのお菓子など、参拝のお土産に最適な品々が揃っています。
そんな豊富な商品構成の中からベスト3を店長に選んでいただきました。まずNO3は、農薬を使用していない特別栽培茶を粉末にしたお茶を贅沢に使い、お菓子の甘さと優煎茶の渋みのバランスを追求した豆菓子、お茶豆。NO2は、女性に人気のヘルシーおつまみ、パスタ・スナックです。そしてNO1は、老舗茶問屋ヤマチョウの厳選されたお茶をつかった無添加のお饅頭、ことまちまんじゅうです。優煎茶、ほうじ茶、玄米茶の3つの味が楽しめ、参拝のお土産に最適です。横丁には休憩所も完備されていて、小國神社への参拝後に立ち寄る方で賑わっています。
今回の素敵なシーンは、子供の頃によく通った神社の横の売店を蘇らせた「小國ことまち横丁」です