DESSERT MUSIC #42
「Honolulu City Lights 」Keola & Kapono Beamer (1/18 オンエア)
ハワイが一番輝く季節がサンクスギビングからクリスマス・シーズンです。今年はコロナ禍でツーリストが少ないハワイでしたが、それでもクリスマス・シーズンはキラキラ輝く特別な雰囲気が町全体を包んでいました。そしてこのシーズン、ホノルルの一番の見所はと言えば間違いなくホノルル・シティ・ライツです。
1985年にスタートしたホノルル・シティ・ライツは、毎年12月第1土曜から正月明けまでの約1ヶ月間、ダウンタウンがイルミネーションとクリスマスデコレーションで彩られるホリデーシーズンのメインイベント。メイン会場となるのがダウンタウンのホノルル・ハレ (ホノルル市庁舎)で、毎年ハレ前の庭には、高さ15メートルもの巨大ツリーが設置され、市の職員やボランティアによって飾り付けられます。
例年、ホノルル・ハレで行われる点灯式にはたくさんの観光客たちが集まります。日暮れの合図とともに、市長がクリスマスツリーに明かりを灯しライトアップの合図を送ります。すると、ホノルル・ハレのオブジェを中心に街中の明かりも一斉に灯されエレクトリック・ライト・パレードがスタート。アラ・パークからキング・ストリートを経由して、パレードはクリスマスの鮮やかな装飾が飾られたダウンタウンへと向かいます。通り沿いにある有名な建物はイルミネーションの装飾が渦巻く光の回廊となります。
この時期にラジオで何度も何度もオンエアーされる曲が、今回のデザート・ミュージックで選んだビーマー・ブラザーズ(ケオラ&カポノ・ビーマー)の「ホノルル・シティ・ライツ」です。1973年に兄のケオラ・ビーマーと弟のカポノ・ビーマーで活動開始し、1978年にリリースしたこのナンバーがハワイで大ヒットします。日本で言うところの山下達郎の「クリスマス・イブ」でしょう。兄のケオラは、ハワイの伝統的なギター奏法、スラック・キー・ギターの教則本も手掛け、レコーディングではスラック・キー・ギター界のレジェンド、ギャビー・パヒヌイとの共演など、ハワイの音楽シーンへの貢献度は特筆すべきものがあります。
はままつフルーツパーク時之栖を訪れ、イルミネーションに囲まれると気持ちは一気にハワイの12月に飛ばされました。イルミネーションの魅力は、闇の世界を美しいものだけで浮かび上がらせる魔力を持っていること。夜が来て闇夜に浮かび上がる夜景は、一目見ると頭に焼き付くほどにインパクトがあります。
イルミネーションに見惚れながら園内を歩いていると、なぜかティーン・エイジャーの頃の恋心が蘇ってきました。日常では決して想い出すことのない記憶が、イルミネーションのマジックで再生されたのでしょうか。柄にもないセンチメンタルな出来事に自身が驚く始末です。そして心の中で流れてきたBGMが
♪ホノルルの街の灯りは毎回 私の中で思い出を呼び覚ます ホノルルの街の灯りは毎晩 私を呼び戻す♪
と歌われる「ホノルル・シティ・ライツ」。いい年こいて…と顔が赤らんだ様子を悟られないイルミネーションのほのかな灯りに感謝した次第です!
そんなこんなで今回のデザート・ミュージックは、ビーマー・ブラザーズの「ホノルル・シティ・ライツ」です。