紅葉の天空に架かる橋からバンジー出来る須津川渓谷~素敵なシーンウォッチング86

晩秋から初冬にかけて美しく色づく山並みが魅力の愛鷹山は、富士山の南隣に位置する火山で標高1500mの越前岳を含む愛鷹連峰に属し、山の美しさは勿論、周辺には渓谷や川や滝、そしてキャンプ場など自然豊かなアウトドア派には魅力満載の地域なのです。

今回の素敵なシーンは、その中でも穴場スポットから橋が架けられたことで一機にメジャースポットになった須津川渓谷(すどがわけいこく)を紹介させてもらいます。

須津川渓谷には落差約21mの‟大棚の滝”があり、また2003年には全長110m幅8mの鉄筋コンクリート造の富士市と沼津市を結ぶアーチ橋‟須津渓谷橋”が完成。それまでは知る人ぞ知る秘境に近い存在が手軽に紅葉狩りなどができる様になったことから、世間から注目を集める観光地になりました。そして2016年には新たなアクティビティーが完成し、より話題を集めるようになったのです。それが須津渓谷橋からのバンジージャンプです。

バンジーとはニュージーランドの方言(英語)でゴムひものこと。1979年4月1日、英国オックスフォード大学デンジャラス・スポーツ・クラブのメンバー3名がバヌアツの儀式に影響を受け、英国ブリストルにある高さ76mのクリフトン吊橋からジャンプしたのが、現在に至る近代的バンジージャンプの初の例と言われています。日本国内の公式ブリッジバンジーは山形県朝日村(現・鶴岡市)の‟ふれあい橋”(梵字川・道の駅月山)上に1994年に開設されたものが最初で、1990年代後半から主に罰ゲームとしてバラエティ番組で放送されることが多くなりました。

秋晴れの取材日、偶然にもジャンプをするご夫婦に遭遇。旦那様は見守る側で、奥様だけが果敢にもバンジーにチャレンジ!実はここだけの特別な景色がバンジーをより魅力的なものにしているのです。バンジージャパンが主催する須津渓谷橋からのバンジーは高さ54mからの大ジャンプで、大棚の滝に向かってジャンプするという絶景とスリルが同時に味わえるバンジー。実は片桐佳明さん、昌子さんご夫婦、奥様の昌子さんが誕生日ということでバースデイ・ジャンプにチャレンジしに来られたそうです。驚いたのは昌子さんが何のためらいもなく、スリルを堪能するかのように谷底に吸い込まれて行ったことです!ジャンプ後の感想はこちらの心配をよそに「生まれ変わりました!」と最高の笑顔が印象的でした。

橋の横には階段があり、渓谷に降りて行って目の前で滝を見ることができます。橋の上から見るのと違い、やはり滝は見上げる方が迫力あることに気が付きます。そしてさらに目線を上げて橋を見上げると、驚くほど高いことに気がつくのです。上から見降ろす54mより、見上げる54mの方がどれだけ距離があるのか!シーンウォチャーズは上から見下ろすだけでも足がすくんでいましたが、谷底に降りて橋を見上げた時、あらためてあの橋の上からジャンプする人たちに敬意と驚きのまなざしを送らずにはいられませんでした!

今回の素敵なシーン、紅葉には少し早くまだ色付き始めたばかりの山並みでしたが、清々しい空気に包まれて見渡す展望は、日常のくすんだ身体からストレスを剝ぎ取ってくれる自然の癒しがありました。

バンジージャパンHP

富士バンジー

澄み渡った秋の空、少しずつ季節が進んで紅葉が始まりました
須津渓谷橋から見事なバンジーを決めた瞬間!
見ているだけでも足がすくみそうになります!
加速度マックスで谷底に吸い込まれていく
須津川渓谷の美しき谷底
バースデイ・バンジーを終えて、新たに生まれ変わった奥様、昌子さん
グッド・ルッキンな片桐ご夫婦!
渓谷には落差21mの美しき‟大棚の滝”が鎮座しています
谷底から見上げ須津川渓谷橋のバンジーポイント
バンジージャパンの心強いベテラン・インストラクター加藤さんと記念撮影