素敵なシーンウォッチング FILE06 〜寸又峡温泉・後編〜
今回の「ラジオで見る静岡」は、寸又峡温泉後半をお送りします。前半で紹介した寸又峡の見どころは、パワースポットとしても人気がある夢の吊り橋でしたが、寸又峡の一番の魅力はとろりとした湯ざわりが心地よく、入浴後の肌がすべすべになる寸又峡温泉にあります。ですから、簡単に言うと“温泉に入って景色を楽しむ”という王道がここにあります。
大井川鉄道の千頭駅から車かバスでのアクセスとなるため、交通の便が良いとは言えない場所ですが、周囲に山が迫り、自然に囲まれた静かなネオンもない温泉町はそれだけで魅力的です。南アルプスの渓谷のお膝元にある秘境の香りする寸又峡温泉。寸又峡には8軒の旅館・民宿が存在します。中には町営の露天風呂もあり、ツーリングの名所でもあることから休日になるとバイカーが列を作る光景も。
素敵なシーン・ウォッチャーとしては、前半紹介しました探索路から望める寸又湖にかかる吊り橋が一番魅力的な場所ですが、心身ともに染み込むシーンとしては、この寸又峡温泉のポイントが高いです!
今回お邪魔したのは、創業58年の老舗旅館、光山荘(てかりさんそう)。ロケした時は3月上旬で、心底冷えた身体に温泉が染みまくり!加えて夕食のジビエ料理の素朴なおいしさが追い打ちをかけます!そして何より想い出に残ったのは、女将の大村皓子(てるこ)さんの心温まるもてなしです。今は令和になりましたが、その昔、昭和の頃にあった、飾らないそれでいて清々しい日本のお母さんのイメージがそこにありました。何ものにも代えがたい癒し空間が、今回の一番の素敵なシーンでした。