素敵なシーンウォッチング FILE29 静岡の最北の地、赤石温泉・白樺荘にて大自然のことを想う

静岡の素敵なシーンを探して日々奔走していて感じる事は、静岡ってどれだけ広いんだ?というシンプルな疑問です。で、調べてみました。静岡は、東西長155.3km、南北長 119.2kmだったのですが、そう言われてもイマイチ実感は湧きませんよね。では、全国的に他県と比べて見ましょう。47都道府県で、東西長は13位、(1位は東京、次いで沖縄、北海道、鹿児島、長崎、新潟)南北長は29位(1位は東京、次いで鹿児島、北海道、沖縄、島根、長崎)となり、南北・東西の比率で全国9位にランクインした横に長い県でした。

今回の「ラジオで見る静岡」は、静岡の縦の動線、一番北はどこなのだろうか?とロケ車を走らせてみるという単純な疑問を体感してみるロケでした。辿り着いた場所は、山梨県と長野県に挟まれた県境、葵区(あおいく)。この葵地区は、2005年4月1日に誕生した静岡市の行政区の一つで、政令指定都市の行政区としては日本一の面積を誇ります。

葵区の北部は南アルプスの山々が連なり、人口は少なく谷間には温泉が点在し、観光客を集めている南アルプス登山の玄関口です。その最北の地(現在、車で行ける)にあるのが、市営の立ち寄り温泉施設、赤石温泉白樺荘です。平成21年にリニューアルした小粋なペンション風の建物で、新緑や紅葉の頃が最高のシーズンとなります。泉質は単純硫黄泉で、神経痛・関節痛・糖尿病などに効能があり、大浴場や露天風呂、食堂、宿泊室もある多目的施設です。お勧めの点は、人里離れた風情を満喫できる良質な温泉と雄大な景色が疲れた心を癒してくれる自然の治癒力。それでいてリーズナブルな入浴&宿泊価格が魅力なのです。歴史は1961年に遡ります。畑薙ダム建設の飯場として温泉付き山小屋がオープン。1973年からは立ち寄り温泉施設として使用され、1986年には皇太子殿下(現・天皇)も登山の際に訪れられています。

実はこの赤石温泉白樺荘は、南アルプスにアプローチする登山者にとって重要なポイントになっています。南アルプス南部の主な登山口としては、長野県側の便ヶ島、静岡県側の畑薙大吊橋、聖岳登山口、赤石岳登山口が挙げられますが、静岡県側の登山口は全てマイカー進入不可の林道の中にあるため、アプローチするにはこの白樺荘に車を置いて送迎バス(現在は井川村の送迎バスは運行休止)を利用する必要があります。

登山者が目指す赤石岳は、赤石山脈の長野県と静岡県にまたがる標高3,121mの山で、南アルプス国立公園内にあり、日本百名山に選定されている憧れの山なのです。ただ、現在はこの地からのアプローチは時間がかかり過ぎて(送迎バスは運行休止で、林道ゲートから畑薙大吊橋までは徒歩40分ほど、聖岳登山口までは4時間、椹島ロッヂまでは5時間かかるため)余程の強者しかチャレンジしていないそうです。

人の手が入っているからこそ便利で安全に秘境を楽しめるのですが、入り過ぎていると日常のコンビニエンス感覚とさして変わらなくなります。秋のよく晴れた高い空を見上げながら露天風呂に入っていると、時がゆっくり流れ時間の感覚がいつもと違うことにやがて気付きます。自然との調和を考え一歩控えめに構えた赤石温泉白樺荘は、赤石山脈にチャレンジする登山者の気持ちに寄り添う優しさと僕たちの様な野次馬の好奇心の両方を納得させてくれる、静岡最北端に位置する度量の広い温泉でした。

南アルプス赤石温泉「白樺荘」
名前の通り建物の近くには白樺が植えられていている
平成21年にリニューアルオープンしたとのことで浴室も新しい
とろみのある温泉の泉質は単純硫黄泉
露天風呂はとにかくおすすめ
室内よりも温度は低めで長く入っていられる
晴れた日の露天は格別
湯に浸かりながら静岡最北の絶景を楽しめる
白樺荘の方のおすすめキャンプ場にある「田代温泉」
キャンプをしながら温泉も楽しめる場所はそうないと思います。

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