DESSERT MUSIC #37

「Wonderful World, Beautiful People」Jimmy Cliff  (12/14 オンエア)

レゲエは今や全世界に広がったポピュラー・ミュージックと化していますが、僕がレゲエを知った70年代は、まだその存在は薄く、ジャマイカの民族音楽だと認識されていた程です。それが今や、日本の音楽シーンにも多大な影響を与えている人気ジャンルのひとつとなり、数年前まで六本木で無造作に石を投げて当たった人にどんな音楽聴いていますか?と尋ねたら十中八九、レゲエという程、世界に蔓延した音楽ジャンルと言えるのです。また2018年には、ユネスコによってその表現力と影響力が認められ、無形文化遺産に登録されています。

さて、今回選んだデザート・ミュージックは、ジャマイカがイギリスから独立した年でもある1962年にデビューしたジミー・クリフの「ワンダフル・ワールド、ビューティフル・ピープル」です。ジミーは、1965年にジャマイカから活動の場をロンドンに移し、1967年にファースト・アルバム「ハード・ロード・トゥ・トラベル」を発表。1970年にキャット・スティーヴンスの「ワイルド・ワールド」をカヴァーし、全英8位にチャート・インします。彼を一躍有名にしたのは、ジャマイカの状況を描いた映画「ハーダー・ゼイ・カム」(1972年)に主演し、主題曲の「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」が本国ジャマイカとイギリスで大ヒットしたからです。

レゲエの流行は1948年にイギリス政府が第二次世界大戦戦後復興のため国籍法を改正し、ジャマイカなど植民地の国民にイギリスの市民権を付与したうえ、積極的に移民として受け入れたためで、ジャマイカは独立前から音楽は盛んで、50年代初頭にはすでにレコーディング・スタジオが作られ、レゲエが流行する以前のスカ、ロックステディなどのレコードが量産されていました。そして1974年にはエリック・クラプトンがボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」をカヴァーし、レゲエ楽曲としては初めてビルボード100でチャート1位を獲得したことで、レゲエがポピュラー・ミュージックの階段を昇り始めたのです。ちなみにイギリスへの移民は最も多かった1961年には年間3万9千人を数えたそうです。

今回のデザート・ミュージックで紹介するジミー・クリフの「ワンダフル・ワールド、ビューティフル・ピープル」は、1969年にリリースされたアルバム「ワンダフル・ワールド、ビューティフル・ピープル」のタイトルチューンで、軽快なテンポのブライトなサウンドにジミーの浮遊するようなヴォーカルが心地よいナンバー。歌詞は、♪よく見てみろ、世界がどんな状況なのか、君も納得するだろう、もっと素晴らしい世界ができることを♪と様々な苦難を乗り越えようと人々を鼓舞する応援歌となっています。

赤字路線でも‟工夫次第で何とかなるさー“と笑顔を見せた天浜線の長谷川社長とジミー・クリフがリンクしたのでした!

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